近鉄四日市駅前路上ライブVol.1


この日、近鉄四日市駅に到着したのは夕方6時頃。

家から車で約4時間。

立ち昇る白煙とネオンの光、途中四日市コンビナートを左手に見ながら夕暮れの国道23号を走行。

「もうすぐだ!」

広い道幅の大きな交差点で”ぶれない様握ったハンドルを右に切って”、あとは駅まで数百メートル直進。

駅周辺に漂う新鮮な空気感と、そのちょっとした異世界感に二人とも興奮し始める。

駅前商店街やどこへ続いていくのかわからない道、あぁ全部箱に詰めて持ち帰りたい。

毎回ツアー先で観光もできたらなぁと思うけど、何せスケジュールがタイト。

さくっと駅を一周してライブのできそうなスポットを探す。


ふれあいモール側の出口から一直線に伸びる歩行者専用の通路がなんだかいい雰囲気。

「よし、ここでやってみよう!」

近くに車を止め、荷物をゴロゴロ、さっそく準備開始。


最近になってキーボードを取り入れた。

ギターロックだけじゃ物足りなくなり、以前からトライしてみたかったギター&キーボードロックの挑戦も始めた。

その延長線上で新曲「ほらね」や「夜行性の初期衝動」も生まれたわけだが、何せその分機材が増えた。

アンプ、ギター、キーボード、エフェクターボード、物販、その他諸々。

我ながらこの量の機材をよく二人で運べる程度にコンパクトにまとめられたなぁと思う。笑


ふと道を行き交う人々の声に耳を立てる。

「何してるん?」、「あぁ、そうなんや〜。」

おお、やっぱり関西弁なのか!

未だに三重が近畿地方、中部地方のどちらに属しているのか謎だが、ここ四日市市周辺では、言葉は一応関西寄りだと言うことが判明。


しばらくすると、今回僕らを三重に呼んでくれたファンの方が到着。

「お久しぶりです!」

かれこれ10年近く僕らを応援してくれている方との再会。

「お久しぶりです!!」

今ではもう結婚もされてお子さんも二人いると言う。

時の流れを感じざるを得ない。

今日は懐かしのTarO&JirO時代のTシャツも着てきてくれた。

激動の10年間。世界中を飛び回り、メジャーになったり辞めたり、また海外に渡っては、今度はソロ活動をしたり。

いつだってそんな僕らの音楽の旅をどこかの誰かが共有して、そして応援てくれているんだと思うと、なんだか感慨深い気持ちになった。

そしてそう言う気持ちがこのツアーを通してどんどん決意に変わってゆく。

マジで東京ドーム、絶対やってやんないとな。


セットアップが終わると、既に数人の人だかりができていた。

先ほどのファンの方や、興味深そうに足を止めてくれた現地の通行人、同県、また他県からライブを見に駆けつけてくれた方々だ。

その中には僕らがクトゥルフ朗読劇『華蝕の匣』のオープニング&エンディングに書き下ろしたインスト曲「Cthulhu」を聞いてファンになってくれたと言う方もいたり、多方面からの新たな出会いにただただ心が弾む。

(※「Cthulhu」は僕らが2020年にリリースしたPop-Lexと言うアルバムに収録されています。Spotify、iTunes等のサブスクにてご視聴可能です。またこちらからCDのご購入も可能です。)


「よし、せっかく三重まで来たんだ、今夜もめちゃくちゃ楽しんでやる。」

普段の路上ライブは、その場の雰囲気や気分に合わせて曲を選んだりするが、この日は大体のセットリストを決めてライブスタート。

計20曲をほぼノンストップで歌い上げる。

一部曖昧だけど、その日のセットリスト。

1 Can’t Stop (カヴァー)

2 Cube

3 Unicorn

4 ツバメ返し

5 夜行性の初期衝動

6 Silent Siren

7 ほらね

8 Razor Gazer

9 Nonkey Kong in the Zoo

10 記憶

11 Killing Time

12 Once in a while

13 Falling outta Love

14 つま先

15 大人の運動会

16 Nono

17 When I Feel on Top of the World

18 All in Your Head

19ペロレラレボリューション

ワンマンライブ並みのボリューム!笑

終始警察に止められることもなく、ライブは無事終了。

人通りは多くはなかったけれど、CDも売れたし、フライヤーも配れたし、手応えバッチリ!

配信ライブも同時に行ったので全国各地のファンがライブを見てくれた。

みんなありがとう!!

この日は四日市に隣接する桑名市内の宿”MuGicafe”にステイ。

厳密に言うと、古民家をリノベーションしたそのカフェの中庭を挟んで向かいの離れに泊まった。

前回の”極寒の山小屋 (長野駅前路上ライブVol.1)”のこともあり、とりあえず一人一つずつ布団があればそれ以上は何も求めない、と言った心持ちだった。笑

ところが蓋を開けてびっくり。

めちゃくちゃええところやん!

僕らを迎えてくれたオーナーさんも親切でとても気さくな方。

しかもなんとお風呂はトトロに出てくる五右衛門風呂。

あったかいお湯で疲れた体を癒し、テンションの上がった兄弟はつい浮かれて、お洒落なカフェに進化した昭和感満載の畳の居間で乾杯。

くぅあ〜!


残りのツアーも楽しくなる気しかしない。

明日はお昼にまた四日市駅前でライブしてその後は福井に向け出発だ!!

飲み過ぎない程度に今夜はこの高揚感をつまみに Keep on ゴクゴクゴク。

くぅわぁーー!!笑


では、また明日!



今回のブロガー : 兄きみたろう