2021年11月20日、山梨県甲府駅前の路上ライブからスタートした4日間に渡る山梨ツアー、おととい23日の甲府ミュージアムハウス(カフェエリア)でのワンマンライブをもって無事終了!
1/47県目、本当に素敵な出会いの連続でした。
“好き”と言う気持ちが繋ぐこの全国路上ライブツアーは、夢を叶える為だけのものではなく、僕らの人生をより意義のあるものにしてくれる旅になりそうです。
今回は、「甲府駅前、初路上ライブ」、「山梨ツアー、Day 2」「甲斐清和高校スペシャルライブ」、「山梨県初ワンマンライブ@甲府ミュージアムハウス」の4部に分けて皆様に旅の記憶をシェアーしていきたいと思います。
【旅程】
- 11月20日 / 甲府駅前、初路上ライブ
- 11月21日 / 山梨ツアー、Day 2
- 11月22日 / 甲斐清和高校スペシャルライブ
- 11月23日 / 山梨県初ワンマンライブ@甲府ミュージアムハウス
甲府駅前、初路上ライブ
11月20日(土)、ツアー初日。
都内から中央自動車道にのり、グローバルな音楽バカ兄弟は甲府を目指す。
中古のステップワゴン、一体いつの時代のものかわからぬカーナビが搭載されている。
唯一そいつが役に立つ?のが県境をまたぐ時。
「ピ〜ン、神奈川県に入りました!」
「ピ〜ン、山梨県に入りました!」
と、いちいちアナウンスしてくれる。
それを除くと、全くの使い道のないおもちゃ同様。
(その画面上には沢山の”道”が映し出されていると言うのに。。)
それゆえ方向音痴の俺は、弟のナビに頼りっきり。
運転担当の俺の傍、トモジロウはSNSの投稿、そしてナビ、と結構忙しくしている。
この日はずいぶんと道が混んでいて、まず高速にのるまでにアホみたいに時間がかかってしまった。。
予定では午前中に着いて昇仙峡でも満喫するつもりだったが、結局甲府駅に到着したのはお昼の2時過ぎ。
Hello, nice to meet you 甲府!
いまどきGoogle mapで行き先の景色をチートすることもできるが、あえてそうしないのが俺の流儀。
(単純にケータイがぶっ壊れててインターネットが使えないだけと言う説もある。)
おぉ、これが今回の旅の舞台になる甲府駅か!
広々とした駅前ロータリー。
高くそびえ立つヨドバシカメラ。
吉野家、はやはりどこにでもある。
これまで僕らは世界各地の路上でライブをしてきたのだけれど、やっぱり未だに新しい場所での初路上ライブは緊張する。
ドキドキ。
自分たちがこの場所で楽しく演奏しているイメージを必死に頭の中に膨らます。
膨らましすぎて破裂するくらいパンパンに。
「大丈夫、大丈夫、きっとうまくいく。」
いざ駅前散策を開始。
すると何やら頭の斜め上辺りからジリジリと視線を感じる。
ふと顔を上げると、南口駅前広場の武田信玄公像が睨みをきかしてこちらを見ているではないか。
(武)「おいっ、オメェーラ、一体何しにここへ来た!」
・・・どうやら先ほどイメージを膨らまし過ぎて幻聴が聞こえ始めたらしい。
(俺)「路上ライブです。」
(武)「なぜゆえここで?」
(俺)「これから全国各地を周って、人々と心を通わせながら僕らの音楽の輪を広げ、4年後に東京ドームでライブをするんです。」
(武)「まさに人は城、人は石垣、人は掘り、ってやつか。それは頼もしい!頑張りたまえ!」
随分と都合のいいエールを信玄さんから送られ、幾分緊張が解れる。
「ありがとう信ちゃん!」
予定では夕方4時頃から路上ライブ開始、まだ少し時間がある・・・
諦めきれず昇仙峡へ足を伸ばす。
ぐねぐねの山道を駆け上がる。
少し肌寒いけど車の窓を開けるのは、この自然の匂いを肺いっぱい吸い込んでおきたいから。
なんていい風だ。
結局のところ、昇仙峡では駐車場から渓谷沿いの遊歩道を少し歩いて引き返すくらいのことしかできなかったが、正直観光してる程心に余裕はなく、俺も金髪の弟もとにかくまず路上ライブ1日目を無事にやり遂げるまで落ち着かないと言った面持ち。
が、そんな時でも腹だけは減る。
人間だもの。
何か簡単にパクッと食えるものはないかと辺りを見渡すと、老舗風の蕎麦屋があった。
そこで二人、鳥蕎麦を頼む。
質素でうまい。
地球最後の日の様な勢いでそれを胃袋に流し込んだなら、いざ出陣!
昇仙峡から甲府駅へ戻り、今回この山梨ツアーの企画からイベントのブッキングまで、全てを手伝ってくれた現地のファンの方と合流。
今日も路上ライブに同行してくれると言う。
ありがたや。
これこそがこの全国路上ライブツアーの醍醐味。
僕たちの音楽を聴きたい!と待ってくれている全国のファンの方々の地元へ行き、共にこのツアーを作り上げていく。(マジでどこへでも行きます。)
そこにあるのは「好き」と言う素直で熱い気持ちだけ。
その気持一つあれば、もはやなんだってできる。
妙な駆け引きや、損得もない。
僕らの情熱が音楽を通してみんなの情熱と共鳴し合う。
なんて素敵な企画なんだ。笑
と言うことで、早速オススメ路上ライブスポットへ誘導してもらい、急いで準備開始。
空気からヒシヒシと伝わってくるこの半端ないアウェイ感。笑
話によるとあまり路上パフォーマーはいないらしく、警察も全然気にしないとのこと。
普段新宿で路上ライブをしてる身からすると、にわかには信じがたいが・・・
確かに俺ら以外誰もライブしてないし見回りの警察官も素通りしていく。
いつもと違う雰囲気に少し動揺しつつも、いざセッティングさえしてしまえばあとはこっちのもんだ。
アンプから音を出した瞬間、じわじわと多量のアドレナリンが血管を駆け巡る。
(日頃このアドレナリンは一体脳内のどこに隠れていやがるんだって話)
Let’s doooooo it!!!!
まずはアップテンポな楽曲中心に演奏開始。
「Contrast」、「Unicorn」、「Razor Gazer」、「Push The Limits (For Better)」、「ペロレラ」などなど。
人通りは多くはないが、それでもちらほらと人々が足を止め始める。
俺らもそれにつられてどんどんヒートアップしていく。
「Nonkey Kong In The Zoo」、「When I feel on top of the world」、「Killing Time」、「Once in a while」、「All in your head」・・・。
持ち曲を片っ端からどんどん演奏していく。
楽しい。
甲府は東京より少し寒いと聞いていたので厚着してきたけど、なんのその。
まるで二人で野球拳でもしてるかの様に交互に上着を脱いでゆく。
しかし俺らの背後の”SUPERMARKET成城石井”のどピンクの看板が、まるで俺らのバンドの横断幕の様である。
次回改名することがあったら、バンド名は「Super Market 成城石井」で決定だ!
曲が終わる度、
「どうもこんばんは、来週23日に甲府ミュージアムハウスにて山梨県初のワンマンライブを行うので、是非来て頂けると嬉しいです!」
と立ち止まってくれた甲府ピーポーにしつこく告げる。
「あぁ、硬い、かたいっ!!もっとフレンドリーに行こうぜ。」
そう思いながら、あいも変わらずMCド下手街道まっしぐらな二人。笑
いつもの様に警察が止めに来ないので、逆に自らライブを止めるタイミングが分からず(贅沢な悩み)、その後もほぼノンストップで演奏を行う。
気づけばもう4時間程ライブしていた。
ファンの方が僕らのフライヤーを配ってくれたおかげで、その日だけで持参したフライヤーがほとんどなくなった、そしてCDも数枚売れた。
山梨ツアー Day 1、やり切った!!
先ほど大量放出されたアドレナリンが今度は達成感となり心を満たす。
初めましての方以外にも、以前僕らのライブを見て今回路上ライブに駆けつけてくれた方や、また後ほど「甲斐清和高校スペシャルライブ」にてお伝えするが、甲斐清和高校の生徒たちが聴きに来てくれたりと、本当に心の温まるライブができた。
みんな、ありがとう。
翌日都内で予定があった為、この日は東京へ戻る。
ささっと機材を片付け車に積み込んだなら、百数十キロの帰路に立つ。
See you tomorrow 甲府!
「ピ〜ン、神奈川県に入りました。」
・・・。
ツアー中、あと何回これを聞かされるんだろうか。。。
▪️今回のブロガー : 兄キミタロウ